「シュタインズ・ゲート」クリア後感想文

Vita版「シュタインズ・ゲート」をクリアしたぞ。

 

質が高いから最後まで楽しめたけど、気に入らない内容も多かった。

複雑かつ散々語られてきた作品なので、理解できてないことが多々あることを承知の上でのネタバレ感想。

 

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ストーリーの構造を

  • 過去にメールを送ることができる「Dメール」を使って、登場人物の願いを叶えていく前半(1)。
  • その結果、死んでしまうことを運命づけられたまゆりを助けるために、叶えられた願いを「なかったこと」にしていく後半(2)。
  • そして、その「なかったこと」にしたこと自体、すべてが無駄じゃなかった、とするラスト(3)。

とする。

 

シュタゲのネタバレ無しレビューを見ると、大抵「最初はだるいけど、途中から止まらなくなる」と書かれてるんだけど、それはこの(1)の部分について言っているんだと思う。

そして、(1)の時点でウザいと思っていた中二病言動とかオタク描写が、(3)の時点で「無駄じゃなかった!」というカタルシスになるのが良いんだと思う。

なんつーか、こういうのを「初体験」として味わうと、それはそれは強烈で、人生観変わったと言わんばかりに賞賛してしまう。「メタルギアソリッド」シリーズとか、最近だと「DokiDokiLiteratureClub」とか、ああいう斬新なゲームに絡め取られるゲーマーは多い。

 

 

そして、私が気に入らないのは(2)の部分。

 

たとえば、ルカ子パート。要は「ホモの苦悩」であり「女の子になりたい」という願望を叶えてしまって、いかにしてそれを取り消すか、という話だ。

女の子になりたいと願ったβ世界線のルカ子と違い、α世界線のルカ子は生まれたときから女の子なわけだ。いくら「自分が男である世界線の記憶」があるとしても、いきなり股間を弄られたあと「男に戻ってくれ」と言われて、「まあ確かに元々男だしな……。最後にデートしてくれたらいいですよ」ってのはどういう了見なんだ。

一応、オカリンの「男とか女とか関係ない。ルカ子はルカ子だ」みたいなのが説得になるんだろうけど、「なんでそれで納得できるの……」としか思えなかった。

 

要は「なんでそんなに物分りがいいんだよ!」という話なんだけど、これはその後もずっと続く。「お前の父親は10年前に死んでいるべきだった」「お前はあの時死ぬべきだった」とか、どんどんテーマが重くなってくる割に、みんな納得してオカリンに協力する。

 

一歩引いた見方をすると、それぞれのルートにおいて、トゥルーエンド以外の一般的に「バッドエンド」と言われるエンディングが、本編のつらさがなく「これもありかな」と思えるものであることが、かなり効果的な演出につながっているのは確かだ。

「まゆりが死なない」未来を求めているメインストーリーを進める中で、苦悩の末「まゆりが死ぬ」未来を選択しても、それほど悪いもんじゃなくないか?と思える世界が待っている。その後メインストーリーに戻ったときに「俺は今何をやってるんだ? 意義があることなのか?」という思いにさせられる。それが(3)においてのカタルシスを抜群に引き立てている演出になっている。

 

でもさー、キャラがそのための駒みたいになっちゃうのはすんごい嫌です。

死ぬみたいなもんなんすよ。すげえ怖いんすよ。世界線が変わったら、その時自分はどこにいくのか。意識はどこへいくのか。そんな不安な事柄に対して、なぜそんなにオカリンを受け入れることができるのか。信じることができるのか。

なんていうか、「どんなことにも意味がある。無駄じゃない」って言えばなんでも良いってわけじゃないんだぞ、といいたくなった。

 

 

つまり、感情の部分が軽視されすぎていることが、好きじゃなかったです。物語を描写する上で、無限ループの末に価値観が歪んでいくのをまともにやると、とてもじゃないけどプレイヤーは対応できないわけで、仕方のないことなんだろうけども。

 

 

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そんな感じです。

 

ちなみにトロコンもしました。20時間くらい。

最後がCGを全部集めるやつで、小学生女児に殺されそうになってるとこで急に携帯が鳴り出して、事後「トホホ……」と思いながら携帯開くと、最後の一枚が表示されてトロコンしました。なんじゃこりゃ~~~~。

 

まぁよかったです。

ずっと前のフリープレイでスピンオフ2つもきてるので、一応できる。まゆりとイチャイチャできるらしい。興味惹かれるが、少し迷う。一旦時間置いてもいいかもしれない。

 

ちなみに、似たようなテーマを描いた作品が「アマガミ」です。ホントすごい作品なんすよ。アマガミについて書こうとしたら、シュタゲの感想文より圧倒的に多くなってしまうので、消すぜぇ~~。

クリア後感想文3つ「Mafia」「VA-11 Hall-A」「ときめきメモリアル4」

 

 

Mafia: The City of Lost Heaven

クリアした。面白かったー。

時代の流れによって、スペックやシステムは進化していくが、昔の作品を遊ぶのは、当時の環境において調和し最適化された雰囲気・世界観を楽しむためだ。

この「Mafia」はまさにそれに応えてくれている。

動きは最小限だし、表情がコロコロ変わったりしないが、カメラワークや明暗の表現によって、裏稼業のタイトな世界観が演出されている。感情を過度に表すわけではなく、キャラクターがしっかり演技をしてくれるので、主人公トミーへの感情移入がすすむ。

当初は退屈なタクシー業務ミッションだったのが、どんどん過激さを増していき、ヒーローばりの殺し合いをくぐり抜け、最後はファミリー同士で……、という、マフィア映画っぽいストーリーの間、トミーがずっと感じ続けている良心の呵責がとても痛い。最後まで楽しませてもらった。

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敵マフィアと銃撃戦&カーチェイスの最中、警官にキップを切られている様子

難易度調整もないので「むずかしめのFPSアクション」という感じで、それなりにセーブ&ロードしたし、最後のミッションはちゃんと対策しないと無理だったし、あと微妙にバグや見えない壁もある。

それでも苦痛を感じるほどではなかったし、続けたくなる推進力があった。堪能したよ。

 

 

VA-11 Hall-A: Cyberpunk Bartender Action

トロコンした。最高でした。

「SF」というジャンルはあくまで人間がテーマであり、テクノロジーの進化に対して人間の生活がどのように変容するか、というものを描いたものらしい(諸説あります)。

そういう意味で「VA-11 Hall-A」はすごくSFだった。

ナノマシンだのメイドロボだのしゃべる猫だの、様々なガジェットが誕生し、生活に浸透していく。それでも「バー」という人が人との関係を持つための場所が存在し、誰かが誰かを想ったり想われたり、誤解を生んだり傷ついたり助け合ったりしながら生きている。

そして、その人間模様をバーテンダーとして、住民として、個人として眺めることができるのが素晴らしい。

 

たとえば、いわゆるセクサロイドの子が出てくるんだけど、その子はきちんと自我を持っていて、「一晩中ハグサービスは一番高い。体臭とかあるし、その日はその人しか客取れないから」といいつつ主人公にドリンク一杯でしてくれたり、「あの客はたまに私を亡くした娘のように錯覚してることがある」とアンニュイな気分になったり、わけもなく情緒不安定になったり、違法な武器を護身用に所持していたり、そのうまい隠し方を警官の客から聞いたり、その世界のセクサロイド、いや、ドロシーという一個人の、いきいきしたリアリティのある生活を感じ取れる。

他にも、強くて明るい女性警察官が、テロに巻き込まれ行方不明になり、数日後全身包帯を巻かれてバーに現れる。友人や友人じゃなかった人からも心配されつつ、傷ついた心を癒やし、生活を取り戻していくのだが、どうも他の客もその事件に関わっているような、いないような……。といった、興味深い事柄がたくさんある。

 

面白いのが、あくまでバーテンダーのゲームなので、バー以外では関われないし、客は突然やってきたり、やってこなかったりする。劇的なオチがあるとは限らない。あの話どうなったんですか、なんて足を運ぶことは叶わない。

あくまでゲームで体験できるのは「生活」であり、我々はそれを読み解くことしかできない。それがすごく味わい深い。

 

あと、Vita版でプレイしたんですけど、主にセーブ周りで異様に負荷がかかるらしく、急ぐとフリーズしました。こまめなセーブすべきなのと、あと「がんばって処理してるな~~」と思ったら待ってあげるといいです。お酒でも飲みながら。

PC版でもいいんでしょうけど、微妙にUIや操作感が違っていて、個人的にはVita版の方がカクテルの調合が楽でした。右スティック+○ボタンで選択すればいいので。

 

 

ときめきメモリアル4

なぜか遊んだ。

12人中10人のED見ました。成瀬さんと前田さん以外。全員やってもいいんですが、力尽きました。結構やってるように見えるが、ついでに攻略したとか、ろくに印象に残ってない子がチラホラ……。

 

一人ずつ感想を言うと、

  • 星川さん「気づいたらフラグ立ってて印象ない。嫌われたら特技決めに付き合ってくれなくて笑った」
  • 皐月先輩「最難関ヒロインにして、会話選択は全てちょろくて面白かった」
  • 語堂さん「まあかわいらしい、かな……。仲良くならないと嫌な奴すぎる」
  • 龍口寺さん「美人。テンプレ属性の組み合わせがちぐはぐに感じた」
  • 郡山先輩「自主性を尊重しつつ、重荷にならない程度に「同じ大学に来い」って何度も言い続けるのがとても良い」
  • ふーちゃん「かわいい。呼びかけが一番自然だった。あとEDの告白がドラマティックで素敵」
  • 鳴瀬さん「属性盛りすぎてちょっと……。他のヒロインもそんな感じあるけど、仙台弁は単体で強すぎる」
  • 前田さん「この子もスポーツ&家族思い&ロボットと、ろくに攻略してないのに既にいろいろ……。もう少し興味持てるビジュアルにしてほしかったナー」
  • 響野さん「リズミさん。デートに遅刻しなかったことがない。シナリオも音楽ネタも微妙だった」
  • 都子「明らかに一番力入れて作られてた。4をやるならマスト。バイノーラルも一番良かった」
  • ルイルイ「キャラはいいけどシナリオが無」
  • ハルちゃん「EDまで会えない後輩キャラ。いる?」

という感じ。

 

なんつーかなぁ、女の子と仲良くなるにつれて新しい面がわかっていく、というのをやるにはシナリオのボリュームが足りないから、キャラの魅力が伝わりにくい。それに「本命以外の子と知り合わないほうがいいし、好きな子との時間を削ってまで嫌いな子とデートしないといけない」というシステムの都合上、嫌いな子をもっと嫌いになっていくのが、21世紀のギャルゲーと合ってない感じがすごいする。

だから本当に「女の子を攻略する」というとこに魅力を感じないといけないし、なおかつ「モテモテ(notハーレム)」に憧れてないと、楽しみにくいシステムになっていると思う。「女が寄ってきて困っちゃう」みたいな。時代にあってなさそう。

この辺製作側も苦労してるっぽく感じたけど、ときめきメモリアルらしさとの兼ね合いも含め、全然うまくいってない。パラメータ管理がときめきメモリアルらしさだとすると、恋愛成分を薄くして、部活バイト友人でのEDをつくって「青春体験ゲーム」とかにしないと、次はないんじゃないか。

 

あとどうでもいいけど、主人公の友人の正志に電話すると「俺も今かけようとしてたとこだ。いや、用があるとかじゃなくて、声を聞きたくなってな」、一緒に帰ろうと誘うと「いいぜ。そういやお前、最近無理してねーか? もっと力抜けよ」、ある女性と仲良くなると告白される夢を見れる、という、とってもとっても、アレです。中村悠一ボイスで。ねえ。

 

 

最後に

そんな感じでした。

あとは「Overwatch」のcoopイベントが楽しくて「Warhammer: Vermintide 2」買ったら思ってたのと違ってたり、「ミラーズエッジカタリスト」と「DyingLight」を遊んだら「Overwatch」のルシオの方が移動の快楽が圧倒的だったり、「Overwatch」最高かよという感じ。

あと「ランス10」はじめました。「ふしげんTODR」でもそうだったけど、「いろんなキャラが次々に出てくる」ってのは、キャラの掘り下げができなかったり、そもそもキャラ覚えられないとかしがちなんだけど、そんなの無視してしまえるくらい大量に出してしまえば「にぎやかで楽しい」という感想になるんだな、と。とりあえずかなり好きです。

他にもいろいろ遊んだので、また書く。

「Farcry5」はお手軽狩猟シミュレータ

「狩猟ゲー」というものがある。モンハンや討鬼伝のような「狩りゲー」ではなく、ハンティングのゲームだ。

この「theHunter」はハンティング・シミュレータに近くて、風向きや足音に気を配りつつ獲物を探し回ったり、1時間かけて見つけた獲物をしとめられなかったり、気軽にできるハンティング体験とは程遠い。

あの「野を駆け回り、探索の末、獲物を狩る」という行為を、ぐっと遊びやすくしたゲームが「Farcry5」だ。

  

私はそこを勘違いしていた。

巨大カルトに立ち向かうという斬新な出発点に期待を高めていたが、軽薄なストーリー展開、子供だましのような設定、低質で足並みの揃わないシステムなど、不満を感じつつプレイしていた。

しかし、そんなものは重要でなかったのだ。

美麗な田舎の風景を楽しみつつ、野山を駆け回っていればいい。狩りをし、魚を釣り、売られた喧嘩を買って敵の頭をぶち抜いていればいい。そういうゲームだった。

 

 

 

あと、今作の敵は「アメリカの片田舎にある巨大カルト」だけど、そっち方面の洗脳とか生活のネタは特になかった。単なる「謎のドラッグを使う暴力集団」という感じ。

告白だの許しだの教会だの、その他七つの大罪ワードが出てくるからカソリックっぽいんだろうけど、ラスボス戦は「蘇生合戦」という神と神の戦いみたいになってるので、もう敵のボスは神と言っていいと思う。

 

要は、巨大カルトを取り上げたくて敵にしたというわけではないっぽい。

長らくドイツやら北朝鮮やら「外国」を敵にしたゲームは多く、他にも「異教徒」「異文化」を敵に配置するケースは多かった。しかし、昨今はリアルにそういう人たちが主犯のテロが起きてるし、移民が多いために隣人を悪役にしてしまうケースだって多いだろう。そういった外部を敵にするのではなく、内部にいるよくわからんものを敵にしたほうが好都合なんではないか。あくまで妄想だが。

 

 

 

 

主なストーリーミッションも一通り終え、あとは収集物を集めるか、オンライン要素を楽しむか、と言う感じ。

クリアまで12時間、今の時点で16時間だから、おそらく相当駆け足だし、Farcry5の世界もとい生活を満喫できていない。

 

そんなわけで、また生活をはじめるかどうか気にしつつ、すっかり争いの終わったあの場所を退屈に感じるなら、また最初からやるかもしれない。

最後に、プレイ中に感じて軽くメモってた気に入らない部分の供養をしておく。 

没入感をそがれる

  • 「絶体絶命だ!」ってシーンで、「難易度ハードの釣り場を見つけて、州記録を破ろう!」というテロップが現れる。
  • 「エリアから離れている! リスポーン地点まで戻ってください」
  • しゃがみ移動より遅く、律儀に道を通って移動するパートナー。少し離れると「パートナーから離れすぎている」昔のGTAの追跡ミッションか。
  • 緊急警報が鳴り響くボロボロの建物から脱出してるときでも、大量の信者が自分を殺すためにとどまっている。「(無線)何してる!早く脱出しろ!」戦ってます。
  • 住民と会話してる途中でも、無線が入ってくるし、意識を失ってしまう。
  • ステルス中でも仲間がうるさい。「もらしたかも」Skyrimのムジョルか。
  • 住民が挙動不審で話ができない。勝手に移動されて「おい!どこいくんだ!」
  • ミッション攻略のリスポーン地点が一箇所。「(無線)正面にバリケードが見えるだろ?」見えない。同じオープンワールド拠点攻略ゲー「MGS:TPP」はもう少し気を使っていた。
  • 遊びやすさ重視で採取モーションなど削除はいいけど、それなら一人称視点にこだわらないでいいのでは。画面いっぱいの上半身裸のおじさんに見つめられながら3分間話聴くイベントとか、怠慢に感じる。

 

不具合

  • 低空でパラシュート開くと地中に入れる
  • ミッションの最後で相打ち死すると完了扱いで、その後の会話が聴けない。
  • Uplayの実績表示が滲んでて読めない
  • サウンド調整できないならオプションで細かく設定させてほしい。吐息がうるさすぎる。
  • HUDが見にくい。方位わかりづらい。目的地ハイライトみづらい。色覚補正する前にしっかりしてくれ。