クリア後感想文3つ「Mafia」「VA-11 Hall-A」「ときめきメモリアル4」

 

 

Mafia: The City of Lost Heaven

クリアした。面白かったー。

時代の流れによって、スペックやシステムは進化していくが、昔の作品を遊ぶのは、当時の環境において調和し最適化された雰囲気・世界観を楽しむためだ。

この「Mafia」はまさにそれに応えてくれている。

動きは最小限だし、表情がコロコロ変わったりしないが、カメラワークや明暗の表現によって、裏稼業のタイトな世界観が演出されている。感情を過度に表すわけではなく、キャラクターがしっかり演技をしてくれるので、主人公トミーへの感情移入がすすむ。

当初は退屈なタクシー業務ミッションだったのが、どんどん過激さを増していき、ヒーローばりの殺し合いをくぐり抜け、最後はファミリー同士で……、という、マフィア映画っぽいストーリーの間、トミーがずっと感じ続けている良心の呵責がとても痛い。最後まで楽しませてもらった。

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敵マフィアと銃撃戦&カーチェイスの最中、警官にキップを切られている様子

難易度調整もないので「むずかしめのTPSアクション」という感じで、それなりにセーブ&ロードしたし、最後のミッションはちゃんと対策しないと無理だったし、あと微妙にバグや見えない壁もある。

それでも苦痛を感じるほどではなかったし、続けたくなる推進力があった。堪能したよ。

 

 

VA-11 Hall-A: Cyberpunk Bartender Action

トロコンした。最高でした。

「SF」というジャンルはあくまで人間がテーマであり、テクノロジーの進化に対して人間の生活がどのように変容するか、というものを描いたものらしい(諸説あります)。

そういう意味で「VA-11 Hall-A」はすごくSFだった。

ナノマシンだのメイドロボだのしゃべる猫だの、様々なガジェットが誕生し、生活に浸透していく。それでも「バー」という人が人との関係を持つための場所が存在し、誰かが誰かを想ったり想われたり、誤解を生んだり傷ついたり助け合ったりしながら生きている。

そして、その人間模様をバーテンダーとして、住民として、個人として眺めることができるのが素晴らしい。

 

たとえば、いわゆるセクサロイドの子が出てくるんだけど、その子はきちんと自我を持っていて、「一晩中ハグサービスは一番高い。体臭とかあるし、その日はその人しか客取れないから」といいつつ主人公にドリンク一杯でしてくれたり、「あの客はたまに私を亡くした娘のように錯覚してることがある」とアンニュイな気分になったり、わけもなく情緒不安定になったり、違法な武器を護身用に所持していたり、そのうまい隠し方を警官の客から聞いたり、その世界のセクサロイド、いや、ドロシーという一個人の、いきいきしたリアリティのある生活を感じ取れる。

他にも、強くて明るい女性警察官が、テロに巻き込まれ行方不明になり、数日後全身包帯を巻かれてバーに現れる。友人や友人じゃなかった人からも心配されつつ、傷ついた心を癒やし、生活を取り戻していくのだが、どうも他の客もその事件に関わっているような、いないような……。といった、興味深い事柄がたくさんある。

 

面白いのが、あくまでバーテンダーのゲームなので、バー以外では関われないし、客は突然やってきたり、やってこなかったりする。劇的なオチがあるとは限らない。あの話どうなったんですか、なんて足を運ぶことは叶わない。

あくまでゲームで体験できるのは「生活」であり、我々はそれを読み解くことしかできない。それがすごく味わい深い。

 

あと、Vita版でプレイしたんですけど、主にセーブ周りで異様に負荷がかかるらしく、急ぐとフリーズしました。こまめなセーブすべきなのと、あと「がんばって処理してるな~~」と思ったら待ってあげるといいです。お酒でも飲みながら。

PC版でもいいんでしょうけど、微妙にUIや操作感が違っていて、個人的にはVita版の方がカクテルの調合が楽でした。右スティック+○ボタンで選択すればいいので。

 

 

ときめきメモリアル4

なぜか遊んだ。

12人中10人のED見ました。成瀬さんと前田さん以外。全員やってもいいんですが、力尽きました。結構やってるように見えるが、ついでに攻略したとか、ろくに印象に残ってない子がチラホラ……。

 

一人ずつ感想を言うと、

  • 星川さん「気づいたらフラグ立ってて印象ない。嫌われたら特技決めに付き合ってくれなくて笑った」
  • 皐月先輩「最難関ヒロインにして、会話選択は全てちょろくて面白かった」
  • 語堂さん「まあかわいらしい、かな……。仲良くならないと嫌な奴すぎる」
  • 龍口寺さん「美人。テンプレ属性の組み合わせがちぐはぐに感じた」
  • 郡山先輩「自主性を尊重しつつ、重荷にならない程度に「同じ大学に来い」って何度も言い続けるのがとても良い」
  • ふーちゃん「かわいい。呼びかけが一番自然だった。あとEDの告白がドラマティックで素敵」
  • 鳴瀬さん「属性盛りすぎてちょっと……。他のヒロインもそんな感じあるけど、仙台弁は単体で強すぎる」
  • 前田さん「この子もスポーツ&家族思い&ロボットと、ろくに攻略してないのに既にいろいろ……。もう少し興味持てるビジュアルにしてほしかったナー」
  • 響野さん「リズミさん。デートに遅刻しなかったことがない。シナリオも音楽ネタも微妙だった」
  • 都子「明らかに一番力入れて作られてた。4をやるならマスト。バイノーラルも一番良かった」
  • ルイルイ「キャラはいいけどシナリオが無」
  • ハルちゃん「EDまで会えない後輩キャラ。いる?」

という感じ。

 

なんつーかなぁ、女の子と仲良くなるにつれて新しい面がわかっていく、というのをやるにはシナリオのボリュームが足りないから、キャラの魅力が伝わりにくい。それに「本命以外の子と知り合わないほうがいいし、好きな子との時間を削ってまで嫌いな子とデートしないといけない」というシステムの都合上、嫌いな子をもっと嫌いになっていくのが、21世紀のギャルゲーと合ってない感じがすごいする。

だから本当に「女の子を攻略する」というとこに魅力を感じないといけないし、なおかつ「モテモテ(notハーレム)」に憧れてないと、楽しみにくいシステムになっていると思う。「女が寄ってきて困っちゃう」みたいな。時代にあってなさそう。

この辺製作側も苦労してるっぽく感じたけど、ときめきメモリアルらしさとの兼ね合いも含め、全然うまくいってない。パラメータ管理がときめきメモリアルらしさだとすると、恋愛成分を薄くして、部活バイト友人でのEDをつくって「青春体験ゲーム」とかにしないと、次はないんじゃないか。

 

あとどうでもいいけど、主人公の友人の正志に電話すると「俺も今かけようとしてたとこだ。いや、用があるとかじゃなくて、声を聞きたくなってな」、一緒に帰ろうと誘うと「いいぜ。そういやお前、最近無理してねーか? もっと力抜けよ」、ある女性と仲良くなると告白される夢を見れる、という、とってもとっても、アレです。中村悠一ボイスで。ねえ。

 

 

最後に

そんな感じでした。

あとは「Overwatch」のcoopイベントが楽しくて「Warhammer: Vermintide 2」買ったら思ってたのと違ってたり、「ミラーズエッジカタリスト」と「DyingLight」を遊んだら「Overwatch」のルシオの方が移動の快楽が圧倒的だったり、「Overwatch」最高かよという感じ。

あと「ランス10」はじめました。「ふしげんTODR」でもそうだったけど、「いろんなキャラが次々に出てくる」ってのは、キャラの掘り下げができなかったり、そもそもキャラ覚えられないとかしがちなんだけど、そんなの無視してしまえるくらい大量に出してしまえば「にぎやかで楽しい」という感想になるんだな、と。とりあえずかなり好きです。

他にもいろいろ遊んだので、また書く。