フィリスのアトリエクリア後の感想

フィリスのアトリエ、トロフィーコンプリートした。

前回の日記を書いた時点が楽しみのMAXで、トロコンした時は何も感じず、即ディスクを取り出してパッケージにしまった。

このゲーム、つまらないシナリオが多い割に、フラグ管理が複雑だったりそもそも条件がよくわからなかったりで、「エンディング全部見るかー」くらいでイベントこなしてると、嫌になってくる。たいていは時間が経たないとダメなんだけど、たぶんルイスさんは買い物しまくらないとダメっぽい。オスカーとルイスのために2時間くらい使った気がする。

 

例えば、とあるイベントをすすめるためには、アイテムAを調合しないといけない。そのためには材料Bが必要。Bのレシピを発想するためには、特定の場所にしか出現しない強いドラゴンを倒して、素材Cを複数入手しなければならない。そのために、ドラゴンを倒すマラソンをしないといけない。

正直めんどくさい。

一応擁護しておくと、アトリエシリーズはそのあたりのめんどくささも含めて楽しむとこがあって、要はそこを可能な限り効率化して、めんどくさくしないためにはどうするかを考えるのも醍醐味なわけです。店で買えるものでいいならそっちを利用するとか。

 

しかし、それをこなすための動機となるためのシナリオが楽しくない。

一番楽しめたリアーネシナリオについてネタバレ全開で書く。

リアーネは主人公フィリスのお姉さんなんだけど、実は血がつながってない。シナリオを進めていくと、そこが判明する。

それが相当バレバレです。そもそも一家で髪と瞳の色がリアーネだけ違うし、ご両親はフィリスに対しては「外は危険だから」と言って旅に反対するのに、リアーネは冒険者としてガンガン狩りに出かけているし。結構引っ張って、ほのめかす発言とかさせてるけど、判明したときも「知ってた」となった。

その後、故郷を探して、そこを滅ぼしたドラゴンを倒すんだけど、その手伝いをしてくれた人が実の父親だったということがわかる。サプライズとしてはうまくいってるし、「あいつ、大きくなったな。しかもお前に似て美人だ」と亡き妻に語りかけるモノローグは少し感動する。その辺があるから、まだまし。

問題はその他のシナリオ。特に何もないとか、よくあるやつとか。前作からのキャラシナリオはたいていひどい。具体的には……もういいか……。

あと試験後メアちゃんが完全に空気なのはどうなのとか。キャラデザインがかなり良質なのに、話がダメでキャラ付けすらイマイチというのはもったいない。

 

オープンワールド志向なゲームは最近多くて、その中ではかなりいい具合だと思う。

イベント多いし、エリアによって景色も大きく異なっていて楽しめる。バグが多いとかフラグ管理が甘いとか、移動がだるいとか時間制限との相性の悪さとかあるけど、それでも次作以降に期待できるものだった。「街を救ってくれたお礼に、あんたの銅像を建てて、お祭りを開くぞ!」と2年後に言われるとかは、もうオープンワールドの宿命みたいなものだ。

でも、先に挙げたシナリオの楽しくなさとかは、リソースの限界だと思う。そりゃあ「Witcher3」レベルを求めるのは酷だけど、もうちょっと何か起きてほしかった。今だとあまりにも印象に残らない。キャラだってテンプレにすら至ってない人が多いし、せめてイルメリアくらいはもう少し……。

 

なんだろうなあ。アトリエシリーズにシナリオを期待しちゃいけない、という考え方もできるし、そもそも全方位的に優れているのを求めるのは期待値あげすぎだと思う。それでも、プレイしている間だけでも、心の底から「面白い!」って思いたい。

前回の日記にも書いたけど、やっぱ面白いんですよ。でも、プレイから離れてそれを文章にしようとすると、気に入らなかった部分のほうが圧倒的に書きやすい。

 

もっと褒めたい。

 

前作ソフィーから「本」がテーマになってて、今回「知識」「歴史」あたりの取り上げが多かったわけだ。一方で、主人公は「あんまり本に頼らず、レシピを発想する」という特徴があるため、三部作のラストである次作でいい感じにまとめてくれたら、シナリオについての感じ方も変わるかもしれない。